大手航空会社でもLCCでもないミドルコストキャリア「MCC」の魅力解剖 お手頃価格なのに大手並みのサービスを実現する国内4社

AI要約

国内旅行をお得にする方法として、MCC(ミドルコストキャリア)が注目されている。

MCCは大手航空会社とLCC(ローコストキャリア)の中間の価格で、座席やサービス面でも充実している。

MCCはセール情報や欠航時のサポートも充実しており、中高年の旅に向いている。

大手航空会社でもLCCでもないミドルコストキャリア「MCC」の魅力解剖 お手頃価格なのに大手並みのサービスを実現する国内4社

 もうすぐ夏の旅行シーズン。お得に国内旅行するにはどうすればいいか。遠くへの旅は空路が便利だが、エアライン次第で旅気分も懐事情も変わる。

「ANA・JALは快適だけど料金は高め。安いけど狭いLCC(ローコストキャリア)はストレスがたまる。そう感じている旅行者の間で、いま注目されているのが“MCC(ミドルコストキャリア)”と呼ばれる中堅航空会社です。旅慣れない人にも手堅く、安心なのが人気の理由です」

 そう話すのは、旅行ジャーナリストでフォトグラファーのシカマアキさん。

「MCCは国内ではスカイマーク、エア・ドゥ、ソラシドエア、スターフライヤーの4社。いずれも羽田空港発着で国内線を運航し、都心からアクセスがいいのが1つ目の利点です。2つ目の利点は、料金が大手とLCCの中間のお手頃価格なのに、大手並みのサービスが受けられること。先日、羽田?鹿児島便の料金を比べたら、大手が片道4万円超なのに対し、MCCは2万円弱でした」(シカマさん・以下同)

 ダイナミックプライシング(※Dynamic Pricing。需給や市場状況に応じて価格を柔軟に設定すること)で価格変動するので一概にはいえないが、1~2か月先なら大手より約1万~2万円は安い場合が多い。

「3つ目は、サービス面です。LCCの場合、預ける荷物は1個から有料で、事前座席指定や機内食、飲み物なども有料。機内持ち込みの手荷物は7kgまでが多く、制限オーバーすると追加料金が発生します」

 これに対して、MCCは座席の足元スペースが広く、座席指定も機内ドリンクサービスも無料。手荷物の重量制限も、大手とほぼ同等でゆとりがある。

「大手と同様に『早割』や『直前割』のプランがあるのも便利で、これを狙うのもおすすめ。セールも各社行っており、スカイマークは約4か月に一度、定期的にセールをしています」

 お得なセール情報は公式メルマガに載っている。ソラシドエアやエア・ドゥ、スターフライヤー便をANAのサイトで購入するとANAマイルが貯まるほか、羽田などで空港ラウンジなども使えるという(この場合、MCC各社の公式サイトで買うより割高なことも)。さらに、欠航時のサポート面でもおすすめだ。

「先日、沖縄へ取材に行く際に乗るはずだったソラシドエアが欠航になったのですが、ANA便に振り替えることができました。というのも、ソラシドエア、エア・ドゥ、スターフライヤーは、ANAとコードシェア(共同運航)をしているので、欠航した場合のサポートがあるんです」

 MCCという第3の航空会社は、イイとこ取りで中高年の旅にちょうどいい。ぜひ今夏、一度試してみてはいかが?