脱「コの字」型ヘッドライト採用! [新型フォレスター]は新世代スバルSUVの旗手となるのか?

AI要約

新型フォレスターは、従来のスバル車全般に取り入れられているテイストとは異なるデザインを持つ。

スバルのデザインフィロソフィーは「ダイナミック×ソリッド」で、安心と愉しさを融合させたものだ。

VIZIVシリーズのSUVコンセプトカーは、現行のフォレスターに直結するデザイン要素を持っている。

脱「コの字」型ヘッドライト採用! [新型フォレスター]は新世代スバルSUVの旗手となるのか?

 新型フォレスターは、従来のスバル車全般に取り入れられているテイストとは違ったデザインとなっている。そこで、その源流となっているコンセプトモデル、「VIZIV」シリーズを振り返ってみた。

 文:ベストカーWeb編集部・渡邊龍生/写真:スバル

 新型フォレスターはこれまでのスバルSUVのテイストとは明らかに違っている。それはフロントヘッドライト形状がこれまでの一連の「コの字」とは違ったものになっているからだ。

 ちなみに、この「コの字」型は水平対向エンジンのピストンを横から見た際の形がパルスとなって表されている。

 そもそもスバルデザインの現在の源流は「ダイナミック×ソリッド」がデザインフィロソフィーとなっている。その意味合いは「安心」をイメージさせるソリッドな塊感をベースとし、「愉しさ」を感じさせるダイナミックな躍動感との融合を目指したもの。

 このデザインフィロソフィーを初めて採用したのはVIZIV2からだったが、歴代VIZIVのSUV系コンセプトを見ていこう。

 VIZIV(ヴィジヴ)は「Vision for Innovation」を語源とする造語で、スバルの一連のコンセプトカーに付けられているコンセプトモデル名。VIZIVシリーズのコンセプトカーは近年のスバル市販車にそのまま直結するケースがほとんどだった。

 SUV系のVIZIVを紐解いていくと、スバルがVIZIV第1弾として、2013年3月のジュネーブショーで初公開したのがVIZIVコンセプト。クロスオーバーSUVのコンセプトカーで、PHVシステムを搭載。

 続いて同年10月の東京モーターショーで公開されたVIZIVエボリューションは、ほぼVIZIVコンセプトと外観は同じだが、新型1.6LBOXER直噴ターボにパワートレーンが変更された。

 この2台は次世代クロスオーバーのスタディモデルであり、現実のモデルには直結しなかった。

 続く2014年3月のジュネーブショーで公開されたVIZIV2は4ドアクロスオーバーSUVのコンセプトカー。当時はこれが次期フォレスター(現行型5代目モデル)と予想されたが、VIZIV2のデザイン要素が先代インプレッサとXVにも採り入れられていた。

 さらに2015年10月の東京モーターショーで公開されたVIZIVフューチャーコンセプトは、1.6L直噴ダウンサイジングターボにハイブリッドシステムを組み合わせ、シンメトリカルAWDを搭載。こちらが現行5代目フォレスターの源流となった。

 2016年11月に発表されたVIZIV-7コンセプトは全長5200×全幅2030×全高1860mmという、北米市場専用モデルのクロスオーバーSUV。3列シート7人乗り。こちらは北米専売の3列シートSUV、アセントとして市販化されている。

 すでにスバル初となるストロングハイブリッド採用で登場することがアナウンスされている日本仕様の新型フォレスターだが、その登場は2024年秋が有力視されている。

 すでに北米では水平対向4気筒2.5LのNAエンジンを積んで販売されているが、こちらではストロングハイブリッドモデルは追加設定となる。果たして日本で従来からのデザインを脱却した新型フォレスターがどのように受け入れられるのかに注目したい。