「えいや!」と恋愛しにくい世代 結婚の〝リスク〟はお金、そして… 「イメージを地に足つけたものに」

AI要約

若い世代の結婚や恋愛に対する新たな価値観についてリサーチが行われている。

結婚や恋愛において「マッチングアプリ疲れ」という現象が顕著になっている。

マッチングアプリの利用によるコミュニケーションの長さや相手とのズレが問題視されている。

若い世代の結婚観や恋愛観の変化が明らかになっている。

新たな形態の恋愛や出会いを求める動きが見られる一方、マッチングアプリの利用に対する疲れも広がっている。

インタビューやリサーチを通じて、若者の結婚や恋愛に関するリアルな声が抽出されている。

これらの声から、今後の恋愛市場や結婚のトレンドが読み取られている。

「えいや!」と恋愛しにくい世代 結婚の〝リスク〟はお金、そして… 「イメージを地に足つけたものに」

結婚や恋愛を考える若い世代は、いま結婚にどんな価値観を持っているのか――。SNS上での声を収集したり、国内外で年間100人以上のインタビュー調査をしたりしているリサーチャーの女性は「『えいや!』がしにくい世代」と総括します。その理由を聞きました。(withnews編集部・金澤ひかり)

《ペアーズリサーチディレクター・ 工藤彩乃:これまで世界15カ国以上を対象に、恋愛・結婚やマッチングアプリなどに関するリサーチを実施。国内外で年間100人にインタビューし、恋愛・結婚や人間関係にまつわる消費者インサイトを調査している》

    ◇

――ペアーズでは2020年ごろから、恋愛や結婚に関心がある人たちの「トレンド」を調査されていますね。インタビュー調査などとあわせて、いまトレンドとしてみえるものはありますか。

工藤さん:この数年で最も注目したのは、「マッチングアプリ疲れ」です。

2020年ぐらいまでは、マッチングアプリ事業や関連する恋愛や結婚にまつわる事業が成長していた時期ですが、コロナ禍前後くらいで、ちょっとずつ「疲れている」という話をインタビューやSNS上でもみかけるようになりました。

――「疲れ」の理由は何なのでしょうか。

マッチングアプリは、アプリ上で「マッチ」した相手とは、まずオンラインでメッセージのやりとりを続けてから会う、というのが主流な使い方です。

しかし会うまでのやりとりの長さに疲れを感じてしまうという「終わらないメッセージ問題」があります。

さらに、満を持して会ったあとも「プロフィールで感じ取ってた人と、実際に会った人とでは雰囲気が違う」という声が聞かれるようになりました。相手はウソを書いているわけではないのに、です。

それはつまり、「自分が思う『自分』」がプロフィールに書かれているからなんです。

例えば、相手が「堅実」と書いていた場合。「私が期待している堅実」と「相手が自認している堅実」は異なります。そういうところでズレが生じます。

さらに、マッチングアプリに疲れることで、婚活・恋活自体から離れている人たちがいることも見えてきました。