ゲームストップ、株式発行で約3400億円調達-株価急伸の好機に

AI要約

ビデオゲーム小売りのゲームストップがアット・ザ・マーケットオファリングにより約21億4000万ドルを調達し、ミーム株ブームのキース・ギル氏のユーチューブ復帰に関連した株価上昇を利用した。

ゲームストップは1カ月で計30億ドル以上を株式発行で調達し、新株7500万株の平均発行価格は28.49ドル前後となる。

ギル氏の生配信やゲームストップの決算公表により株価は変動し、ジェフリーズが引き受け業務を担ったことも明らかになった。

(ブルームバーグ): 米ビデオゲーム小売り、ゲームストップは「アット・ザ・マーケット(ATM)オファリング」による株式発行プログラムを通じて約21億4000万ドル(約3400億円)を調達した。ミーム株ブームの仕掛け人とされるキース・ギル氏のユーチューブ復帰に関連した株価上昇を利用した。

同社はこの1カ月間に株式発行を通じ計30億ドル余りを集めている。11日の発表資料に基づくブルームバーグの試算によると、今回発行された7500万株の1株当たり平均発行価格は28.49ドル前後となる。

ゲームストップ株は11日の米株式市場時間外取引で一時約5%高の32.27ドルを付けたものの、依然として今月の高値の48ドルをはるかに下回っている。

ニューヨーク時間午後1時半(日本時間12日午前2時半)過ぎの時点で株価は上昇しており、新株発行による売り圧力が一段落したことが示唆された。通常取引の終値は前日比23%高の30.49ドルだった。

ハンドルネーム「ロアリング・キティ」で知られるギル氏は7日、3年ぶりにユーチューブで生配信を行い、ゲームストップに関する自身の見方を説明した。

ゲームストップはその数時間前に予定前倒しで決算を公表し、クラスA普通株式を追加で最大7500万株発行すると表明。これを受けて株価は急落した。6日にはギル氏の配信予告を手掛かりに急伸し、前週末の2倍余りの水準に値上がりしていた。

届け出によれば、ジェフリーズが今回の発行の引き受け業務を担った。ゲームストップは調達資金を一般事業目的に充てる計画で、それには買収や投資も含まれる可能性がある。同社は先月にも新株発行を通じて9億3300万ドルを調達していた。

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原題:GameStop Raises $2.14 Billion on Back of Roaring Kitty-Led Rally(抜粋)

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