【福留孝介の目】今季初スタメン落ちした阪神・近本の「代役」島田が活躍、中田を欠いた中日を活気づける若手野手陣の奮起に期待

AI要約

阪神は、リードオフマンの近本をスタメン外し、大量得点で連敗を止めた。岡田監督の700勝は甲子園で達成。

中日は得点力不足で若手の活躍が期待される中、中田の離脱でチームに活気不足が見える。

近本に代わりスタメン出場の島田が好プレーを見せ、チームに貢献。両チームとも若手の台頭が重要。

【福留孝介の目】今季初スタメン落ちした阪神・近本の「代役」島田が活躍、中田を欠いた中日を活気づける若手野手陣の奮起に期待

【福留孝介の目】◇27日 阪神8―1中日(甲子園)

 阪神は、不動のはずのリードオフマン・近本をスタメンから外した打線で終盤に大量点を奪い、1分け挟む連敗を「2」で止めた。岡田彰布監督の「監督通算700勝」を本拠・甲子園で決めることができた。

 近本は今季初のスタメン落ち。6月上旬には2割9分あった打率が2割5分2厘にまで急下降していた。6月の月間打率は1割6分7厘(78打数13安打)。両チームのOBで、テレビ解説で甲子園を訪れていた本紙評論家の福留孝介さん(47)は「近本は状態も悪かったし、岡田監督はリフレッシュの意味で1試合だけ外したと話されていた。本人は当然、出続けたいと思っているだろうし、チームが勝って、本人のなかでは悔しさもあっただろう。ただ、代わりに出た選手がしっかり準備をして、結果も出した。チームは変わってくるだろう」と相乗効果も期待できると見る。

 近本に代わって「1番・中堅」で起用されたのは島田だった。5月31日のロッテ戦に「8番・左翼」で出場して以来、約4週間ぶり今季2度目のスタメン。初回は梅津から四球を選び、3回は2死から二塁内野安打。二盗は失敗に終わったものの、8回には先頭打者として田島から中前安打を放ち、とどめの4得点を呼んだ。

 一方、中日は交流戦を終えてからの6試合を3勝2敗1分けと勝ち越しているが、得点力が上がったわけではない。1、1、2、1、1、1のわずかに計7点。この試合で言えば初回の2死一、二塁で三ゴロに倒れた石川昂、2試合連続スタメンでいずれもノーヒットに終わった龍空、そして控えに回っている岡林と若手が目立たない。

 「中日もそういう選手たちが役割をそれぞれ果たしていけば、流れも変わってくると思う。そういう流れがしばらく来ていないからね」と福留さん。中田が腰痛で離脱しているだけに、チームを活気づける若手の貢献を期待した。