東京Vユース、横浜FMユースに7発大勝で首位奪取に成功

AI要約

首位攻防戦で2位の東京ヴェルディユースが1位の横浜F・マリノスユースに7-2で快勝。

東京Vユースは攻撃力を前面に押し出し、個の力と連携プレーで相手を圧倒した。

東京Vユースはリードを広げ、全選手が勝負にこだわり、最終的には「ヴェルディらしさ」を貫いた。

東京Vユース、横浜FMユースに7発大勝で首位奪取に成功

 ともに無敗――。注目の首位攻防戦は意外な大差が付いた。

 6月22日、高円宮杯 JFA U-18サッカープリンスリーグ2024 関東1部第7節が各地で行われ、ヴェルディグラウンドでは2位の東京ヴェルディユースが1位の横浜F・マリノスユースと対戦。勝点差2の状況で結果次第では首位が入れ替わる大一番を制し、首位奪取に成功した。

 立ち上がりから主導権を握った東京Vは相手のハイラインを掻い潜り、裏のスペースをうまく使いながら攻撃を構築。右ウイングのFW井上寛都(3年)が周りと連携しながら局面を打開すれば、左ウイングのFW川村楽人(3年)はスピードを生かして個の力で決定機を量産していく。インサイドハーフのMF今井健人(2年)、MF今井宏亮(2年)も良い距離感でサポートに入り、最前線ではFW土屋光(3年)が果敢にゴールを狙って、相手を圧倒した。13分にはアンカーのMF粕谷晴輝(3年)がゴール前に顔を出し、絶妙なタイミングでスルーパスを供給。最後は川村が冷静にGKとの1対1を制して先制点をもぎ取った。

 勢いに乗った東京Vユースは23分にも加点。左SB渡邊大貴(3年)の左クロスに井上が飛び込み、頭でネットを揺らした。33分に横浜FMユースのMF関野愛紀(3年)に単騎で仕掛けられてゴールを許して相手に流れを渡しかけたが、40分に再び相手を突き放す。井上のクロスが左サイドに流れたが、キープをした川村が中に折り返して今井健が押し込んだ。

 2点差で迎えた後半だったが、またしても失点。57分にMF吉沢実頼(3年)にゴールを許して不穏な空気が漂う。だが、この日の東京Vユースは要所をしめ、相手を飲み込む勢いがあった。

 64分に井上の右クロスが相手のオウンゴールを誘うと、66分には今井のラストパスに抜け出した川村が左足で豪快にゴールを射抜いてリードを広げる。完全に流れを引き寄せた東京Vユースは攻撃の手を緩めず、79分と82分には途中出場のFW山田将弘(2年)がネットを揺らして勝負あり。

 「バタつく前に失点を防げたら良かったし、そこは反省点ですけど、もしやられてしまっても自分たちはゴールが奪える。そこは練習からやってきているので、選手もおそらく自信を持ってやれているのではないかなと思います」(薮田光教監督)

 勝負にこだわり、攻撃力を全面に押し出したチームは今季最多の7得点で快勝。U-16日本代表の活動に3名の選手が参加している横浜FMユースを寄せ付けず、「ヴェルディらしさは勝利にこだわること」(薮田監督)を最後まで貫いた東京Vユースが7-2で勝利を手にした。

(文・写真=松尾祐希)