【高校野球】宮城県高野連 熱中症警戒アラートを試合開催判断基準に…松本理事長「選手の健康と安全が第一」

AI要約

松本嘉次理事長が全国選手権宮城大会で熱中症警戒アラートを導入する経緯を明かす。

暑さ指数が33を超える場合の試合延期基準や運営手順を詳細に説明。

熱中症アラートを導入する東北初の取り組みで、選手や観客の安全を優先。

【高校野球】宮城県高野連 熱中症警戒アラートを試合開催判断基準に…松本理事長「選手の健康と安全が第一」

 宮城県高野連の松本嘉次理事長が21日までに取材に応じ、全国選手権宮城大会(7月6日開幕)で熱中症警戒アラートを試合開催の判断基準にすることを決めた経緯について明かした。

 試合前日に、気温と湿度などから算出する球場の「暑さ指数」が33を超えると判断された場合は順延とする。各球場に計測計を設置。試合中に同指数が33を超えた場合は、選手が体を冷やすために導入している3、5、7回終了後のクーリングタイム中に運営委員会を開く。試合を続行するか、翌日以降の「継続試合」にするかは、各球場の担当者が協議する。

 「選手たちの健康管理と安全が第一。選手だけでなく、観客や運営する人の健康や安全を優先するということで判断に至った」と同理事長。過去5年、7月に仙台市内で同指数が33を超えた日はないが、足をつる選手に加え、観客も含めて体調不良を訴える人の数は増加している。

 熱中症アラートを開催の判断基準にするのは、東北では初の試み。愛知大会や岐阜大会では暑さ指数が「35」に達した場合に出される「熱中症特別警戒アラート」を基準にして試合順延を決める例もあるが、より安全な運営を目指す形となる。松本理事長は「酷暑が予想される中で大会を運営していくために、何かしらの基準を設けて、対策をしていきたいと考えた」と話していた。

 ◆熱中症警戒アラート 危険な暑さが予想される場合に、暑さへの「気づき」を促し、熱中症への警戒を呼びかけるもの。環境省と気象庁が全国を58に分けた地域を対象に、暑さ指数33以上(湿度60%の場合に気温36度目安)で、熱中症の危険性が極めて高くなると予想される日の前日の午後5時頃、または当日の午前5時頃、1日に2回発表される。さらに上位の「特別警戒アラート」は暑さ指数35以上(湿度60%の場合に気温39度目安)で出される。