「神童」那須川天心、ボクシング転向4戦目は「世間に試されている試合」…王座へ着々

AI要約

那須川天心がキックボクシングからボクシングに転向し、プロ4戦目で世界ランカーと対戦する。

次戦はWBAバンタム級4位のジョナサン・ロドリゲスとの試合で、勝者が世界戦への道を開く重要な戦いとなる。

那須川は日本のバンタム級ボクシング界を牽引する4人の選手を意識し、全員に挑戦する意気込みを示す。

 キックボクシングからボクシングに転向した那須川天心(25)(帝拳)が7月20日、東京・両国国技館でプロ4戦目に臨む。世界挑戦への心境も明かし、次戦を「ジムやお客さん、世間に試されている試合」と位置づけている。

 キックボクシング時代、「神童」と呼ばれた那須川は昨春、プロボクシングデビュー。期待以上の内容で3連勝(1KO)を飾り、世界ボクシング協会(WBA)バンタム級7位にランクされている。今回の相手はWBA同級4位のジョナサン・ロドリゲス(米)。右に一発の威力を秘める実力者で、世界ランカー対決となる。勝った方が世界戦へグッと近づく試合で、前戦は8回戦だった那須川にとって初の10回戦にもなる。「着々と一戦一戦、進化できている」と自身の成長を感じ取り、「KOはもちろん狙いにいって、だけど力まず、自分のスタイルでやる」と自然体でロドリゲスを圧倒する構えでいる。

 現在、世界バンタム級の主要4団体の王座は日本選手4人が独占。中でも注目されるのが、同じキックボクシング出身の世界ボクシング機構(WBO)王者、武居由樹(大橋)との対戦だ。那須川は4人を「四天王」と称し、誰を意識するのかという問いに「世の中の人が(僕に)『武居君』と言ってほしいのはわかるんですけど、全員意識している。(バンタム級王座を)1個とったらいいとは思っていない。全部とるつもりでいるので全員意識している」と自信たっぷりに語る。

 4戦目の内容次第で、陣営が描く今後の世界挑戦プランも変わってくるはず。那須川にとって、まさに試金石の一戦になりそうだ。(荒井秀一)