【ガールズケイリン】勝負強さ復活!石井貴子が初G1…岸和田競輪パールカップ

AI要約

石井貴子がガールズケイリンのG1第2回「パールカップ」で初出場初Vを達成し、復活を果たす。

苦難を経ての勝利で優勝賞金540万円とガールズケイリングランプリへの出場権を獲得。

石井貴子は過去の大けがや離脱を乗り越え、今後も地道な努力を続けながら目標に向かっていく意欲を示す。

【ガールズケイリン】勝負強さ復活!石井貴子が初G1…岸和田競輪パールカップ

令和6年能登半島地震復興支援競輪/大阪・関西万博協賛 第2回パールカップ

 ガールズケイリンのG1第2回「パールカップ」決勝は13日、12Rで行われ、奥井迪の先行に付け切った石井貴子(34)=千葉・106期=がゴール前で差し切り初出場初V。優勝賞金540万円(副賞含む)と「ガールズケイリングランプリ」(12月29日・静岡競輪場)の出場権を獲得した。

 完全復活だ。苦難に耐え抜いた石井貴が、G1初出場で初タイトルを獲得してみせた。ビッグレース5Vの勝負強さが光った。大外枠だったが、スタートを出ると、目の前には奥井迪が。「まさか奥井さんの後ろになるとは。(飛び付きなどもあって)すんなり行けないかもしれないし、並走やゴチャゴチャしたとしても勝負圏は渡さない」と強い気持ちを胸に集中して続いた。

 3車並走の場面もあったが、しのいで付け切った時点で勝負あり。最後にきっちりかわして歓喜のVゴールを駆け抜けた。「本当に信じられなくて。いつもながら必死でした。差せていてほしいと思いながらモニターを見たら、私を映してくれているんだな、って」。時折、言葉を詰まらせた。

 決して順風満帆ではなかった。21年5月の京王閣「ガールズケイリンコレクション」で落車し、頭部打撲に右鎖骨、ろっ骨の骨折、肺気胸と大けがを負った。復帰後は歯を食いしばって戦い続けたが、昨春の練習中に落車負傷で4か月も戦線離脱を余儀なくされたことも。「骨は折れてもくっつくが、心が折れて『もう走れないんじゃないか』って思った日もあった。それなのにこんな日がくるんだなぁって」としみじみと喜びをかみしめた。

 「ガールズグランプリ」(12月29日・静岡)への出場権をつかみ取った。「けがをしてから大きな目標ではなく、その日にできることを精いっぱいやる、をテーマにやってきた。今後もそれは変えずにやっていきたい」。地道な努力を続けながら、目の前の戦いにしっかり向き合っていく。(上倉 健)

 ◆石井 貴子(いしい・たかこ)1990年2月17日、岐阜・美濃加茂市生まれ。34才。早大まではアルペンスキーに打ち込んでいたが、卒業後に競輪に転向。日本競輪学校(現・日本競輪選手養成所)106期(女子3期)生として、卒業記念レースを完全V。2014年5月、西武園でデビュー(〈1〉〈1〉《1》着)。大レースは「ガールズコレクション」を、15年9月松戸をはじめ3度制覇。19年別府「ガールズフェスティバル」、20年名古屋「ガールズドリームレース」の優勝がある。今回がGI初出場初V。163センチ、60キロ、太もも57.5センチ。血液型O。