興國、前年代表校・金光大阪を劇的ゴールで破り初インターハイ王手!

AI要約

今年から福島県内で開催される全国高等学校体育大会(サッカー競技)男子の2024大阪高校春季サッカー大会が開幕し、準々決勝が行われた。

興國と金光大阪の激戦では、興國が延長後半アディショナルタイムに圧巻のヘディングシュートで金光大阪を下し、準決勝進出を果たす。

興國は昨年の敗北を乗り越え、新たな歴史を築くべく、関大一との準決勝に臨む。

興國、前年代表校・金光大阪を劇的ゴールで破り初インターハイ王手!

 今年から福島県内で開催となる全国高等学校体育大会(サッカー競技)男子、2枚の切符と春の大阪高校サッカーてっぺんをかけて4月14日に開幕した「2024大阪高校春季サッカー大会(男子)」。6月2日には大阪府堺市のJグリーン堺において、中央トーナメント準々決勝4試合が行われた。

 うちS1ピッチでの第2試合では悲願のインターハイ初出場を期す興國が、昨年の大会覇者であり2大会連続9度目のインターハイ出場を狙う金光大阪と激突するビッグカードが実現。両校のスタートフォーメーションは以下の通りである。

 まず興國は2回戦同様にアンカー役を中盤底に置いた「4-3-3」。スターティングイレブンはGKに1高山颯大(3年)。4バックは右から10久松大耀(2年)、キャプテンマークを巻いた3的場航人(2年)、5國岡俊哉(3年)、4高橋怜生(3年)。中盤はアンカーポジションに15小川勝也(3年)が入り、その前に14樺山文代志(2年)と17乾悠人(2年)。3トップは右から20宮崎優二(3年)、7芋縄叶翔(2年)、11安田光翔(2年)。

 試合前の集合写真では3的場が2松岡敏也(2年)が着用していたユニフォームを掲げ、FW19松元アンドリィ(3年)もケガでベンチを外れるなど準々決勝からスタメン6人が入れ替わる状況となった。

 対する金光大阪は中盤ダブルボランチの「4-4-2」。スターティングイレブンはGKは1黒木宏将(2年)。4バックは右から2熊倉洸汰(3年)、3堀田朔太郎(3年)、キャプテンマークを巻いた4井上秀(3年)、5中地泰輝(3年)。中盤はダブルランチに6江上昂輝(3年)と7中村俊哉(3年)が入り、サイドハーフは右に8南原大晴(3年)、左に9岩富琉生(3年)。2トップは11前田翔吾(3年)が右サイドに大きく張り出し中央に10矢野陸(3年)を置く変則シフトとなった。

 試合は予想通りの激闘となる。立ち上がりは興國が圧倒的なサイド攻撃で優位性を保ったが、金光大阪はセカンドボールを拾うと興國の特長でもある浅いライン裏を狙うロングボールやサイドチェンジを徹底し状況を互角に引き戻すことに成功。特に9岩富のテクニックは興國守備陣を何度も困らせた。

 ただ、興國は途中出場選手のクオリティで再びペースを押し返す。特にシュート意識の高いFW9仲谷蓮斗(3年)や、中盤底に入った6尾形祐輔の多彩なキックは金光大阪ゴールを何度も脅かすことに。そしてPK戦もちらつき始めた延長後半アディショナルタイム。果てることなき激闘はついにクライマックスの時を迎える。

 左CKを獲得した興國のキッカー14樺山の右足から放たれたキックは強い弾道でファーサイドへ。敵味方問わず殺到するゴール前で頭1つ抜け出したのは興國のバックナンバー[5」國岡であった。ヘディングシュートがニアサイド側のネットに転がると、金光大阪の選手誰もが呆然とし、興國の選手誰もが喜びを爆発させた。

 1-0。金光大阪の粘りも素晴らしかったが、それをわずかに上回ったのは興國。昨年は近大附の前に0-2で涙を呑んだ準々決勝を突破した彼らは、これも昨年インターハイ代表校・準々決勝では履正社を延長で2-1と下した関大一との準決勝で、新たな歴史を紡ぎにいく。

(取材=編集部)