クマにとって”人”は「侵入者」で「えさ」なのか 初夏が危険な理由と行政の動きは 街では「追い払い」が前提で射殺の手続に2時間!? 私たちがするべき熊対策は(山形)

AI要約

全国的に頻発するクマの出没。秋田では山に入った男性1人がクマに襲われ、死亡するという事案も発生。国はクマを指定管理鳥獣に追加し、各県は対策を取ることが可能になりましたが、具体的な動きはまだない。

山形県でもクマによる人的被害が発生し、76頭のクマが去年捕獲されるなど、クマ被害の懸念が高まっています。

地域住民や宿泊施設経営者からは不安の声も上がっており、県内でのクマ被害に対する警戒が強まっています。

クマにとって”人”は「侵入者」で「えさ」なのか 初夏が危険な理由と行政の動きは 街では「追い払い」が前提で射殺の手続に2時間!? 私たちがするべき熊対策は(山形)

全国的に頻発するクマの出没。秋田では山に入った男性1人がクマに襲われ、死亡するという事案も発生し、大きな衝撃を受けた人もいるのではないでしょうか。

1度人を襲ったクマは人をまた襲う、という報道もされる中、私たちはどうクマと向き合っていくべきなのでしょうか。

県の鳥獣担当者に直球の質問をしてみました。

Qこの状況をどうにかするべく、行政に具体的な動きはありますか?

「具体的な動きはまだありません」

国は今年4月にクマを指定管理鳥獣に追加しました。適切な個体数まで減らすのが狙いで、各県は国の交付金を使い対策を取ることが可能になりました。しかし、今はまだ具体的な動きがないのです。

こうした中、山形県でも人的被害が出てしまいました。

■県内でも人が襲われた

11日、山形県西川町で、73歳の男性がクマに襲われ、腕や下腹部を嚙まれました。命に別状はありませんでしたが、近くでの住民からは不安の声もきかれました。

警察などによりますと11日午後、西川町志津で、1人でタケノコを採りに来ていた川西町の73歳の男性がクマに襲われ、右腕や下腹部をかまれるケガをしました。

男性は命に別状はないということですが、付近で宿泊施設を営む人からは不安の声がきかれました。

スキー客などが宿泊する施設を長年営む 遠藤和男さん「クマが登山者を襲ったということは今までなかったのよ。時たま、クマを見てきたというお客さんはいる。この頃、秋田のように頻繁に人間が襲われるということは、ちょっと考えもんだな」

今シーズン初のクマによる人への被害の発生に、県でも警戒を強めています。

■県内でクマの捕獲数は・・・

去年、山形県で捕獲されたクマの数は762頭。過去2番目の多さでした。県は、そのほとんどを捕殺せざるをえなかったとしています。

去年は目撃件数が765件と、過去2番目の多さ。おととしは約300頭だった捕獲数が、去年は大幅に増えていることをみても、やはり頭数は増えていると言えそうです。