砂浜に響くかけ声、列乱さず必至の形相で走る消防士の卵たち 神戸市消防学校の水防活動訓練

AI要約

須磨海岸での消防士候補生の訓練が行われる。若者たちは重い装備を身につけて必死に駆け回り、体力と精神力を鍛える。

訓練を終えると、彼らは市内の消防署に配属される。災害時に迅速かつ適切に対応するための準備を整える彼らの姿には、市民の安全を守る決意が感じられる。

訓練を通じて汗を流し、自己を追い込む消防士候補生たちの姿に、期待と感動を抱かずにはいられない。

砂浜に響くかけ声、列乱さず必至の形相で走る消防士の卵たち 神戸市消防学校の水防活動訓練

 「いち、いち、いっちにー」。太陽が照りつける須磨海岸に響く威勢のよいかけ声。目をやれば、消火活動用の防火衣に身を包んだ40人ほどの若者が、砂ぼこりを巻き上げ、必死の形相で走っていた。

 4月に神戸市消防学校へ入校した消防士の卵たちによる水防活動訓練だ。長靴や消火帽も含めた装備は重さおよそ10キロ。列を乱さず約30分間走り続けた後、土のう袋に砂を詰めて積み上げる。体力も精神力も限界寸前。災害時など過酷な状況下で的確に動くための訓練だという。

 訓練期間を終えると、10月には市内の各消防署に配属される。いざという場面で市民の命を守る消防士になるため、汗だくで自らを追い込む姿に、レンズ越しのエールを送る。(斎藤雅志)