カビたら最後!? レザーバッグ専門店に聞く、梅雨時の革のバッグの正しい扱い方

AI要約

梅雨時のレザーバッグのお手入れや扱い方について、専門家のアドバイスを紹介。濡れたらすぐに拭いて乾かし、革用クリームで保湿することが大切。

防水スプレーを定期的に使用してレザーバッグを雨から守り、シリコン系よりもフッ素系のスプレーが推奨されている。

カビたら最後!? レザーバッグ専門店に聞く、梅雨時の革のバッグの正しい扱い方

雨が降り続く梅雨は、人間にとっても憂鬱ですが、「レザーバッグ」にとっても大敵。湿度に弱いレザーバッグは、放っておいたら「カビてた!」なんてこともあります。今回は梅雨時の正しいお手入れや扱い方を、『土屋鞄製造所』ランドセルPR担当の高橋夏生さんとTSUCHIYA KABAN日本橋店スタッフでレザーソムリエの村松姫奈さんにお伺いしました。

本革は濡れて放置するとシミになったり、カビの原因になったりと雨・水に弱い性質を持っています。そのため、まずは濡れたら「すぐに拭く」ことが大切。ただし、焦って力強くゴシゴシすると、色落ちや色移りの原因になります。乾いた布でとんとんと優しくたたき、表面の水分を取り除きます。濡れた折りたたみ傘をそのままバッグに入れるのも革にとって良くないので、必ず袋に入れてからしまいましょう。

「雨を乾いた布で拭いたら、ドライヤーや浴室乾燥機を使わずに陰干しで自然乾燥を。革が濡れて乾かしたあとは、とても乾燥している状態です。自然乾燥後は皮革用クリームを使って油分を足し、保湿しましょう。アルコール消毒でレザーバッグを拭くという声も聞くのですが、アルコールは色落ち・変色の原因になるためNGです。雑菌などが気になる場合は、革製品にも使える専用の抗菌スプレーがおすすめです」(村松さん)

梅雨時に雨からレザーバッグを守ってくれる強い味方が「防水スプレー」。レザーバッグに吹きかける頻度は通常2週間に1度が目安ですが、雨が降りやすい梅雨は1週間に1度がおすすめです。防水スプレーを吹きかけておくと、雨を防ぐほか、うっかりした水濡れからも守ってくれます。

「『TSUCHIYA KABAN』ではフッ化炭素樹脂配合のコロニル『ウォーターストップ(400ml 税込2,640円)』をおすすめしてます。防水スプレーはほかにシリコン系のものがありますが、シリコン系のスプレーはシリコンが表面全体を覆って膜をつくるイメージで効果的な反面、通気性が悪くなり革を傷める可能性があります。そのため、革に使用する場合は粒が繊維に入り込み、通気性・柔軟性を損なわないタイプのフッ素系の防水スプレーを推奨しています」(村松さん)