「黒目を大きくしたい」という強い欲求…なぜカラコンは若い女性たちに支持されるのか

AI要約

女性芸能人を起用したカラーコンタクトレンズのブランドが日本で続々と登場している背景や歴史。

カラーコンタクトレンズの着色部外径やDIAについての詳細な説明。

指原莉乃プロデュースの『TOPARDS』、渡辺直美プロデュースの『N’s COLLECTION』、浜辺美波をイメージした『1DAYメニコン Rei』など、女性芸能人を起用したカラコンブランドの紹介。

「黒目を大きくしたい」という強い欲求…なぜカラコンは若い女性たちに支持されるのか

 指原莉乃、藤田ニコル、益若つばさ、宮脇咲良、渡辺直美……。女性芸能人をプロデューサーやモデルなどに起用したカラーコンタクトレンズのブランドが続々と登場しています。男性芸能人を起用したカラコンのブランドもありますが、ごく少数。日本で販売されるカラーコンタクトレンズの大半は、若い女性が利用することを想定しています。

 日本でカラーコンタクトレンズが利用されるようになったのは、1990年代。ヴィジュアル系ミュージシャンなど、独創的な雰囲気を演出する人々が使用していました。日本人の瞳の色は黒っぽいので、瞳の色を変えると日本人離れしたヴィジュアルになります。

 その後、コギャルブームなどとともに、カラコンは若い女性の間で急速に普及しました。カラコンの着色部分は裸眼よりも大きいので、黒目がちになります。漫画のキャラクターのように、瞳の印象を際立たせることができるのです。

 女性芸能人を起用したカラーコンタクトレンズのブランドの例を見ていきましょう。

 指原莉乃プロデュース『TOPARDS(トパーズ)』のキャッチコピーは「しっかり盛れるDIA14.5mm」。

 コンタクトレンズの「DIA」は、英単語「Diameter(ディアメーター)」の頭文字をとったもので、コンタクトレンズの直径のことを指します。カラコンはDIAとは別に「着色部外径」も表記されます。着色部外径とは、カラコンの着色された部分の大きさのこと。

 着色部外径の中心にある、 色が付いていない部分のことを「着色部内径」と呼びます。「着色部内径」が狭いと視界が狭くなるため、日本では、カラコンの「着色部内径」を6mm以上とするように定められています。

 さて、眼球に色がついている部分を、虹彩(こうさい)と呼びます。虹彩の中央にある瞳孔(どうこう)は、明るいところでは光の量を減らすために小さくなり、暗いところではより多くの光を必要とするために大きくなります。これは、虹彩が伸び縮みをして、光の量を調整しているからです。カメラに例えると虹彩は絞りに相当します。

 日本人の虹彩の大きさは、年齢や性別による差はほとんどなく、平均して11~12mmといわれています。ソフトコンタクトレンズのDIAは13~15mm、カラコンの着色部外径は12.5mm~14.6mmが主流です。着色部外径の違いによってカラコンをつけたときの見え方や印象が変わります。

 カラコンをつけていることを周囲に気づかれにくいのは、着色部外径13.1mm以下。着色部外径が13.9mm以上になると、瞳の存在感が強くなり、派手な印象になります。たった0.8mmの違いですが、黒目の大きさによって、顔の印象を変えることができるのです。

 指原莉乃プロデュース『TOPARDS(トパーズ)』の着色部外径は13.7mm前後。裸眼よりも一回り大きいので、クリっとした瞳を演出できます。

 一方、渡辺直美プロデュース『N’s COLLECTION(エヌズコレクション)』は、DIA14.2mm、着色部外径は13.0mm前後。黒目を大きくする、盛るといった視点ではなく、メイクと合わせて瞳の色を少し変えることでより魅力的な印象をつくるカラコンとして考案されました。

 浜辺美波をイメージビジュアルに起用した『1DAYメニコン Rei(レイ)』は、DIA14.2mm、着色部外径は13.3mm前後。指原莉乃プロデュース『TOPARDS(トパーズ)』と渡辺直美プロデュース『N’s COLLECTION(エヌズコレクション)』の中間くらいの着色部外径なので、裸眼よりほんの少し黒目が大きくなり、ナチュラルに瞳が盛れます。

 アイドル(かわいい)、モデル(おしゃれ)、女優(きれい)など、さまざまな女性芸能人が起用されており、ユーザーが求めるカラコンの好みは多様化しています。