「雲の上の存在だった光GENJIさん、ちょっと意識」ご当地アイドルの元祖?伝説のユニット「しろとりセブン」元メンバー鉄崎さんインタビュー【企画・NAGOYA発】

AI要約

名古屋で活動した伝説の男性アイドルグループ『しろとりセブン』が、1989年に結成された経緯や活動内容、その後の展開について語られる。

グループは世界デザイン博の期間限定ユニットとして結成され、白鳥会場で活動。メンバーはローラースケートやアクロバットを取り入れたショーを披露し、独自のスタイルで注目を集める。

グループは人気を博し、1500人近いファンクラブの女の子が集まるほどの人気となった。アルバムのリリースや継続的な活動を経て、最終的に解散するが、その後もメンバーは個々の活動を続けている。

「雲の上の存在だった光GENJIさん、ちょっと意識」ご当地アイドルの元祖?伝説のユニット「しろとりセブン」元メンバー鉄崎さんインタビュー【企画・NAGOYA発】

◇第29回「ご当地アイドルグループの元祖は名古屋?」その2

 全国津々浦々でご当地アイドルグループが活躍中だ。名古屋を中心とする愛知県も『SKE48』を筆頭に多くのグループが存在する。そのブームは2000年代半ばごろからわき起こり、ソロを含めて全国に約3000組が存在するとされる。その先駆けとなったグループとは…。最有力なのが1989年から足掛け3年にわたって名古屋で活動した伝説の男性アイドルグループ『しろとりセブン』だ。そのメンバーだったタレントの鉄崎幹人(60)さんがインタビューに応じ、当時を懐かしく振り返った。(鶴田真也)

  ◇  ◇  ◇

 ―89年開催の世界デザイン博の期間限定ユニットとして結成された

 鉄崎さん「(名古屋市の白鳥公園を利用した)白鳥会場で活動していたので『しろとりセブン』の名前でやっていました」

 ―どのようなグループだった?

 「とにかくパフォーマンスグループをやってくれと依頼を受け、イベンターさんが『2―2―2』で集めたんですよ。ダンス担当2人、ローラースケートスペシャリスト2人に、僕ともう1人はお笑い部門ということで集められた。6人に、マスコット1体をプラスして『セブン』という名前で…」

 ―当時の男性グループでは『光GENJI』『CHA―CHA』が活躍

 「光GENJIさんは雲の上の存在だったんですけど、ちょっと意識をしていた。僕らはローラースケートを履いてダンスはやらず、振り付けもやらずにアクロバットのショーをやっていました。人を飛び越えたり、スラロームをしたり」

 ―アイドルグループという意識は?

 「僕は2番目に年上で24歳だったし、リーダーも26歳だった。どう考えてもオッサンの一歩手前だったのでアイドルの意識は全くなかったし、むしろそうやって言われるのがちょっと嫌だった。おこがましくて…」

 ―でも、大人気に

 「気が付いたらものすごいファンクラブの女の子が。1500人ぐらい突破して、周りからも名古屋発アイドルみたいに言われたんで、そうなのかな、と」

 ―デザイン博のプログラムをみると毎日ステージがあった

 「休みなんてないです。大変でした。毎日4ステージあったのかな? その間にリハもやってたし、休憩時間は裏にマットを敷いてアクロバットの練習したり、ダンスの振り付けをしたり」

 ―閉幕後もグループとして継続された

 「デザイン博の協会の方々が、これだけ人気が出たから最後はラストコンサートをやろうということに。最初は予定してなかったので、無理やり入れてくれて。それが終わった後も続けようということになって2年ぐらいやってましたね」

 ―アルバム『心はNOBODY』もリリース

 「今は聞けたもんじゃない。よくあの歌唱力で歌ったな、と。なので、びっくりするほど深いエコーがかかってます。ごまかすために。今みたいに修復アプリとかがないので、もう下手なものは下手なまま」

 ―グループ解散後は?

 「僕はその前から個人でラジオのパーソナリティーとかテレビのレギュラーもやっていましたので、終わっても自分の仕事は変わらずやっていました」

 ―鉄崎さんは静岡でラジオ番組を持たれている

 「SBSラジオで月曜から木曜まで4日間、毎日4時間ずつの生ワイド番組をやっておりまして。(取材の日は)たまたま自然の話をしましたけど、ネーチャーからお姉ちゃんまで幅広く、身近な話題から国際情勢までしゃべっています」

 ―ご当地アイドルグループの元祖のような位置付け

 「なるほど。確かにそうですね。当時はあまりいなかったですからね。今一番売れているのはボイメン(BOYS AND MEN)さんですかね」

 ―後輩たちに向けて

 「旬のときにボンと出ることは大事かな? 僕らもあえてアイドルと定義したとしても、やっぱり(活動期間が)めちゃくちゃ短かった。でも、その中で燃え尽きてやりたいことをやって、それが後々の自分のプラスになっていった感じはします。あの時代があってよかったな、と」

 ―今後、再結成や同窓会的イベントを実施する可能性は?

 「いいですねぇ。ジジイたちが集まって昔のアイドル時代の歌を歌うって素晴らしい。体は動かないですし、アクロバットをやったら首の骨を折りますけど。昔の仲間が集まって、ちょっとしたイベントをやりたいです。ただ、僕はメンバー2人ぐらいしか連絡がつかないですが。再結成はないですけど、同窓会的なものはあり得ます」

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 ◆鉄崎 幹人(てつざき・みきひと)1964年5月13日生まれ、60歳。名古屋市出身。89年に結成されたアイドルグループ『しろとりセブン』」ではお笑い&MCも担当。解散後もローカルタレントとして活動し、90年代にはCBCテレビの情報バラエティー番組『ミックスパイください』などに出演。2007年4月から静岡放送(SBS)のラジオ番組にも曜日パーソナリティーとして進出し、17年4月から同局の生ワイド番組「鉄崎幹人のWASABI」(月~木曜)を担当。