福士蒼汰、映画『湖の女たち』は「自分の心で演じることを大切にしました」

AI要約

福士蒼汰さんが主演する映画『湖の女たち』の演技について。登場人物たちの心の闇と過去を描いた作品で、福士さんが新境地に挑む姿を語る。

福士さんが役作りにおいて取り組んだことや学びを述べる。演技へのアプローチや英語の独学についても言及。

福士さんの演技や学び続ける姿勢に対する意欲。今後もリアルな作品に挑戦し、外国語学習にも取り組む姿勢を紹介。

人間の欲と罪、愛を暴く映画『湖の女たち』。溢れる知性で多くの人を魅了する福士蒼汰さんは今作の主演でどのような新境地に辿り着いたのか。福士さんの学び続ける人生に迫りました。

介護施設での殺人事件を発端にあぶり出される登場人物たちの心の闇と過去。人間の欲や罪深さ、その中にある生の輝きを真っすぐに描いたのが、5月17日公開の映画『湖の女たち』。

主演を務めた福士蒼汰さんの役どころは、事件の捜査にあたった若手刑事、圭介。取り調べを行った佳代と歪んだ性愛関係に陥り、モラルを踏み外していく人物を渾身の演技で体現した。

「演技に対する気負いはありませんでしたが、難解な作品、役柄だったと思っています。まず初日に、大森 (立嗣) 監督からのダメ出しを受けまして (笑) 。冒頭の圭介が家で着替える場面で、シャツのボタンを留めながら『はぁー』と声を出していたら、『その声いらないからやめて』と。無意識のうちに出ていた声でしたし、なぜNGだったのかも明確には伝えられなかったので悩みましたが、後から考えると、役者が状況をお芝居で説明してしまっているんだなと思って。エンタメ色の強い作品とは違い、今作はリアルな人間の物語なので、演技のボリュームを下げる必要がある。脳みそを使ってお芝居すればするほどエンターテインメント性が高まると思うので、逆に今回は意識的ではなく、自分の心で演じることを大切にしました。圭介の中から溢れ出たものであれば台本から逸れてもOKだと。そんな役への取り組み方を学べた現場でした」

さらに、大森監督流の演出に驚いた場面もあった、と明かす。

「家のソファに座り、裸にタオル一枚で佳代のプロフィールを見ているシーンの撮影前、『一人にするから感じて』と監督から指示があり、スタッフ全員が部屋から離れて僕一人に (笑) 。部屋中を見て回り、圭介の生活を感じながらソファに座っていたら、数分後、監督が戻ってきて『いい顔してるじゃん』と撮影再開。一人にした意図は教えてもらえなかったのですが、俳優自身に考えさせるやり方だったんだと理解しています」

撮影前には圭介らしい体を作り、圭介と佳代の危うい関係を表現するため、佳代を演じた松本まりかさんとの会話も控えたそう。

「圭介には整った細マッチョよりも、少しずっしりとした体型のほうが合っていると思い、食べて、鍛えて、体を大きくしていました。初共演の松本さんとは現場では台詞以外、ひと言も話さなかったんです。普段は積極的にコミュニケーションをとるタイプですが、今回は距離を縮めないほうがヒリヒリした感じが出ると思って。撮影中は福士蒼汰の瞬間がなく、常に圭介として現場にいました」

凄みを感じる演技で新境地を切り開き、「より深くお芝居を学んだ感覚。今後もリアルを求める作品に挑戦していきたい」と意欲的な福士さんは、常に向上心を持って自分をアップデートさせてきた。その最たるものが、独学で習得した英語。ドラマ『THE HEAD』では流暢な英語を披露し、海外作品に出演する夢も叶えた。

「英語を勉強し始めたのは20歳の頃。正しい発音で台詞を言えれば、海外の作品に挑戦できる可能性はあると思い、まずは発音から始めて。あとは、トラベル英会話の本を買い、何度も繰り返して読みました」

さらに、約3年前から本格的に英語学習をスタートさせたそうで、今回、anan読者のために、福士流勉強法も丁寧に教えてくれた。

「発音はYouTubeでまとめられているものを見るのも一つの方法だと思います。文法は中学生用の薄い文法参考書を何回か繰り返して読む。単語&表現の学習は市販の単語帳をまずは1冊読破し、3000単語ぐらい覚えたら、スピーキング、リスニング、ライティング、リーディングの4つの技能に進む。ライティングを磨くために僕が行っているのは、毎日1行、英語で日記を書くこと。日本語で書いたものをチャットGPTで完ぺきな英語に翻訳して書き留めておき、週末に一気に復習するんです。それを続けていくと、言いたいことが言えるようになり、音読するのでスピーキング力も磨かれる。さらに、スピーキングの勉強でオススメなのが独り言。『今、暑くない?』のようなちょっとしたフレーズを、家でブツブツ言う。僕は二人の人物を頭の中に作って、シチュエーションを想定し、二人で会話させて遊んだりしています、入浴中に (笑) 。ただ、一方的に話せても、相手の英語を聞き取り、理解できなければ会話にならないので、リスニングとリーディング力も必要。そのために今は『ラダーシリーズ』という洋書を読んで勉強しています」

学びに対してとことん貪欲で、極めたい言語は他にも。

「今は、言語学習アプリで韓国語を勉強中。時間があったら、スペイン語かフランス語も習得したいなと。外国語が話せたら純粋にカッコいいと思うし、相手の言葉がわかればラクだと思うんです。どうしたらよりラクに生きられるか。人生を充実させるために勉強するのは楽しいです」

ふくし・そうた 1993年5月30日生まれ、東京都出身。近年の出演作にドラマ『大奥』シーズン1~2、『アイのない恋人たち』、『THE HEAD』Season2など。短編映画『イツキトミワ』では監督・脚本にも初挑戦した。

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※『anan』2024年5月22日号より。写真・嶌原佑矢 (UM) スタイリスト・高橋美咲 (Sadalsuud) ヘア&メイク・矢澤睦美 取材、文・関川直子

(by anan編集部)

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