ネットなき時代のロマン…『FF5』効率度外視で没頭した「ぬすむ」アビリティの魅惑

AI要約

ネットが発達し、攻略情報が手に入りやすくなった現代。一方で手探りでゲームを楽しむ楽しみも減少している。

口コミ情報のみを頼りに『ファイナルファンタジーV』を熱中した経験。盗みを主体とするシステムでレアな装備を狙うプレイが魅力的。

特に印象に残る盗めるアイテムの中で源氏シリーズが際立つ。ギルガメッシュとの戦いで限られたチャンスで源氏シリーズを盗むロマンに魅了された。

ネットなき時代のロマン…『FF5』効率度外視で没頭した「ぬすむ」アビリティの魅惑

 ネットが発達し、攻略サイトや動画サイトで、さまざまなゲーム情報を目にすることができる昨今。手軽に攻略情報を手に入れられるのでゲームの進行で手詰まりになることは少なくなり、やり込み要素にも挑戦しやすくなった。

 便利な世の中になった一方、あちこちから情報が入りやすいせいで、手探り状態でゲームを楽しみにくくなったのも事実。まったく先の見えないワクワク感は「ネットなき時代」ならではのお楽しみ要素になってしまったのかもしれない。

 そんな時代に、筆者が口コミ情報のみでひたすらやりこんだのが、スーパーファミコン用ソフトの『ファイナルファンタジーV』(スクウェア)である。

 同作には「ぬすむ」というジョブコマンドがあり、モンスターが隠し持つアイテムをまれに奪うことができる。そして特定のモンスターから盗めるアイテムのなかにはレアな装備もあり、それを狙ってひたすら盗み続けた人も少なくないはずだ。

 そこで今回は『FF5』で盗めるアイテムのなかでも、とくに印象に残っている貴重なお宝を振り返っていこう。

 FFシリーズにおいて、最強クラスの防具として有名なのが「源氏シリーズ」だ。とくに『FF5』の源氏シリーズには、特定の状態異常を防ぐ特殊効果が付与されており、攻略にも役立つ防具が多かった。

 その源氏シリーズを盗める相手が「ギルガメッシュ」という敵だ。ギルガメッシュは『FF5』の第二世界におけるライバルのような相手であり何度も登場。コミカルなキャラで場を和ませるコメディリリーフ的な存在だ。

 何度も戦うことになるが、そのたびに異なる源氏シリーズの防具を盗むことが可能。ただしギルガメッシュはボスキャラなので、盗むチャンスは限られている。しかも「ハズレ」のアイテムを盗んでしまうこともあり、そんなときはやり直すしかない。また、一定のターン数で戦闘が終了する場合もあるので、時間的な余裕もなかった。

 防具の部位によっては「リボン」のような上位の装備品もあったが、やはり全身を源氏シリーズでそろえることにロマンを感じてしまう。