【ライブレポート】アイナ・ジ・エンド、長年の夢が現実になった日本武道館ワンマンライブ

AI要約

アイナ・ジ・エンドが昨日9月11日に東京・日本武道館でワンマンライブ「ENDROLL」を開催。

アイナは日本武道館でのライブを叶え、感動的なパフォーマンスを披露。

新曲の披露や感謝のコメントなど、ライブは多彩な要素で構成された。

アイナのワンマンライブのセットリストやアンコール情報も発表。

アイナがファンや親に感謝の言葉を述べたり、感動的な演出も盛り込まれた素晴らしいライブとなった。

【ライブレポート】アイナ・ジ・エンド、長年の夢が現実になった日本武道館ワンマンライブ

アイナ・ジ・エンドが昨日9月11日に東京・日本武道館でワンマンライブ「ENDROLL」を開催した。

アイナにとって日本武道館でライブを行うことは、昨年6月まで在籍していたBiSHで叶えられなかった夢。アイナは満員御礼でその夢が叶う当日を迎えた。暗転後、スクリーンにアイナの姿が映り、「アイナ・ジ・エンド」という声が何度も流れると、黒で統一したジャケットスタイルのアイナがステージに登場。大きな歓声が沸き起こる中、彼女はたった1人で日本武道館のステージに立ち、「帆」のパフォーマンスで勇猛果敢にライブ開始の狼煙を上げた。2曲目「Frail」では黒いレオタード姿のダンサーが加わり、アイナは「武道館よろしく!」と挨拶。スクリーンにはここまで冒頭から登場していたアイナの姿があり、ステージのアイナ、スクリーンのアイナがリンクするという演出になっていた。

犬をモチーフにした振り付けが楽しい「ZOKINGDOG」では、「武道館、元気ですか! 初めての武道館、もっと聞かせて!」と煽ったアイナ。「みんな今日はもっと馬鹿になろうぜ!」とさらに扇動し、オーディエンスから一段と大きな歓声を引き出した。「家庭教師」のパフォーマンス中、スクリーンの映像ではアイナと彼女の愛犬・葉蔵(ようぞう)が共演。白い衣装に着替えたアイナは「偽りのシンパシー」で妖艶なコンテンポラリーダンスを披露し、スクリーンの中のアイナが歌を担当した。彼女が見せる洗練された一挙手一投足に、観客の視線は釘付けになった。

「Love Sick」のパフォーマンスはライブ中盤のハイライトとも言える内容となった。大勢のダンサーに混ざり、総合芸術音楽家にして、同曲の振り付けをアイナとともに手がけた清水舞手が登場。情念を揺さぶるようなアイナの歌声、大所帯のダンサー集団が見せる迫力ある演舞が合わさり、オーディエンスを圧倒した。

9曲を終えたところでアイナはアリーナ中央に置かれたセンターステージに移動。“アイナの部屋”というコンセプトで、そこにはフロアランプやテーブルなどが置かれた。コートを羽織り、リラックスした表情のアイナは、夕焼けを見ることが好きだったが最近は朝焼けも好きになったと言う。そんな話から「今から歌う曲は『日々』っていう曲。この曲を作ったときは今よりは“茶色い日々”だったんですよ。ひさしぶりに歌います。よかったら、あなたの日々を思い出して聴いてください」と呼びかけ、優しく歌唱した。この曲はアイナ作詞によるもので、彼女は「自分の中にいる男の子が歌詞を書いた」と説明。同じくアイナの中にいる男の子が歌詞を書いた曲だという「死にたい夜にかぎって」も披露され、慕情に満ちた切なさが表現された。

その後、この日初めてアイナのバックバンド・モグリアンズのメンバーたちの姿が浮かび上がる。ダークな質感の「虹」でライブ後半パートがスタート。アイナは裸足に赤いワンピース姿で再びステージに登場し、目を見開いて天を仰ぎながら絶叫した。多数のダンサーとともに届けた「静的情夜」に続いて、「Red:birthmark」では、赤い衣装のアイナが白い衣装のダンサーたちの中で鮮烈なパフォーマンスを見せつけた。

アイナはメインステージに戻って一礼してから、モグリアンズのメンバーを紹介。そして先ほどまでのエッジの効いた世界観から一転し、「BLUE SOULS」ではアイナが観客に明るい表情を見せ、武道館にピースフルなムードが広がった。

ライブ終盤、アイナは「18歳のときに初めて曲を作った」と話し始める。「上京して人様の歌をカバーして、身銭を切っていろんな小さなライブハウスでライブをしていて。なんのためにライブしてるんだろうなって。大阪から上京するとき、お母さんが『大学に行ってほしい』と、入学金も払ってくれていた。でも私は歌手になりたいんだ!って、4歳から打ち込んでいたダンスを辞めて東京に来て。こんなうまくいかなくていいのかなと思っていて。オリジナル曲を作ったら、CDショップにCDが並んで、親も安心するかもしれない。もうちょっとお客さんが増えるかもしれない。そんなことを思って作った曲なんです。だからあふれ出る思いを書きました、みたいなそんな感じじゃないんやけど、この曲以上に自分の心が丸裸になってる曲をこれ以降、書けてないなと思うくらい、大切な曲です。この曲を10年以上の時を経て、ここ武道館に持ってこれたこと、なんだかすごくうれしいです」と回想した。

さらにアイナは「忘れちゃいけないのは、私はこの11年間、1人で活動してきたわけじゃない。8年間BiSHというグループをやってました。ずっとその頃から武道館に立つのが夢でした。ここにもいるかな、清掃員(BiSHファンの呼称)。そう。私、アイナ・ジ・エンドになったのBiSHだから。BiSHを応援してくれてた人もここに来てくれて本当に本当にありがとう。BiSHじゃなく私を知ってくれた人も、本当に本当にありがとう。出会ってくれてありがとうございます」とコメント。続けてアイナは「そしてお父さん、お母さん。こんなに応援してくれる人がいたら、ちょっと安心する?」と満員の武道館のステージから両親に呼びかけ、「パパ、ママ。産んでくれてありがとう」と感謝を伝えた。そんな言葉のあと、アイナにとって始まりの歌であるバラード「きえないで」へ。目から静かに涙がこぼれ落ち、歌を歌い終えたアイナは声に出さず、「ありがとう」と小さく口を動かした。

アンコールではこの日の武道館公演の模様が12月6日よりPrime Videoで世界配信されること、2025年1月から7都市10公演のツアー「ハリネズミスマイル」が開催されること、9月12日に新曲「ハートにハート」が配信リリースされることが発表された。「ハートにハート」についてアイナは、「私は夜が怖いときがあります。1人で越えられそうもない夜がたびたび来ます。もうそんな夜におびえていたくないなと思って」と話してから、「夜と結婚しました。受け入れて、立ち向かおうと思います」と述べ、新曲を初披露した。そしてラストナンバー「サボテンガール」で盛大にライブを締めくくったアイナは、「生きてまた会おうぜ!」と声を張り上げ、「何があっても生きてろよ。生きてまた会おうぜ! ありがとう、ありがとう、ありがとう!」「武道館、また絶対やろうね! 今日のあなたたち、最高だった!」と観客に呼びかけ、「ありがと、またねん」と笑顔でステージをあとにした。

■ セットリスト

□ アイナ・ジ・エンド「ENDROLL」2024年9月11日 日本武道館

01. 帆

02. Frail

03. ZOKINGDOG

04. NaNa

05. あぁ揺れてる

06. 家庭教師

07. 偽りのシンパシー

08. 誰誰誰

09. Love Sick

10. 日々

11. 死にたい夜にかぎって

12. 金木犀

13. 虹

14. 静的情夜

15. Red:birthmark

16. BLUE SOULS(A_o)

17. アイコトバ

18. ペチカの夜

19. きえないで

<アンコール>

20. 宝物

21. ハートにハート

22. サボテンガール

■ 公演情報

□ ハリネズミスマイル

2025年1月22日(水)神奈川県 KT Zepp Yokohama

2025年1月26日(日)北海道 Zepp Sapporo

2025年2月10日(月)東京都 Zepp Haneda(TOKYO)

2025年2月11日(火・祝)東京都 Zepp Haneda(TOKYO)

2025年2月16日(日)福岡県 Zepp Fukuoka

2025年2月24日(月・振休)宮城県 SENDAI GIGS

2025年3月5日(水)大阪府 Zepp Namba(OSAKA)

2025年3月6日(木)大阪府 Zepp Namba(OSAKA)

2025年3月17日(月)愛知県 Zepp Nagoya

2025年3月18日(火)愛知県 Zepp Nagoya