ガンダム作品「ロートル機体」による下剋上も…“ポンコツ”とは呼ばせない「奇跡の活躍」

AI要約

ザクIという旧式の機体が活躍するエピソードを振り返る。

ガデム大尉の技量によるガンダムへの挑戦を描いたシーン。

旧式のザクIで見せた一撃の抵抗がファンの心に残る。

ガンダム作品「ロートル機体」による下剋上も…“ポンコツ”とは呼ばせない「奇跡の活躍」

 数多くのモビルスーツが登場する「ガンダム」シリーズでは、新旧さまざまな機体が入り混じって戦うことになる。長きにわたる戦争のなかで、次々と新鋭機が登場する一方、機体の老朽化は避けられない問題だ。

 しかし、時には「ポンコツ」と呼ばれるような古びた機体が輝きを放つ瞬間もあり、そういうシーンは視聴者に新たな驚きや感動を与えてくれる。

 そこで本記事では、旧式の機体が下剋上を成し遂げたり、最新鋭機に「あと一歩」まで迫った活躍シーンを振り返っていこう。

『機動戦士ガンダム』の第3話「敵の補給艦を叩け!」には、「旧ザク」の通称でおなじみの「ザクI」が登場する。型式番号「MS-05B」ザクIは、ジオン公国軍が最初に正式採用し、実戦配備した最古のモビルスーツである。

 しかし、アニメで描かれた一年戦争時は、すでに後継のザクIIが主力機となっており、旧ザクはその名の通り旧式になっていた。第3話に登場した旧ザクは、やはり旧式の補給艦パプアに搭載され、ベテラン兵士であるガデム大尉の指揮のもと、主に後方支援を行っていた。

 アニメの劇中では、ガデム大尉は弾薬を使い果たしたシャアの部隊にザクII2機を送り届け、補給を行う任務にあたっている。

 だが、そこに奇襲をしかけてきたホワイトベース隊の攻撃を受け、ガデムは自ら旧ザクに乗り込んでMSの受け渡し作業を続行する。なんとかザクIIや補給物資を艦から投下できたものの、この攻撃によって補給艦パプアは撃沈された。

 本来の補給任務をやりとげたガデムは、そのまま旧ザクで連邦の新型であるガンダムに挑む。

 百戦錬磨のベテランであるガデムは、ガンダムの初撃のビーム・サーベルをかわしながら「素人め! 間合いが遠いわ!」と言い放つ。さらにガンダムに対して、旧ザクでショルダータックルをぶちかました。

 だが、ガンダムの頑丈なボディに通用するはずもなく、直後にビームサーベルで胴体を斬り裂かれると、ガデムの旧ザクは爆散した。

 短い戦闘ではあったが、アムロのガンダムの攻撃を見切って回避し、武器も持たない旧ザクでタックルを食らわせたのは、ガデムの老練の腕があってのことだろう。旧式のザクIで見せた、ガデムのささやかな抵抗は、多くのファンの心に残ったに違いない。