chelmico・Rachel「終わったあとの眠くなる感じも、余計なこと考えないで済むから好きだったな」 プールの思い出

AI要約

プールに思い出があふれているRachelの水泳習い始めの思い出。

水泳では一人で泳ぐことで安心感を得ていたRachelの小さな逸話。

水泳を辞めた後も金メダルを獲得し、今でも泳ぎたいというRachelの気持ち。

chelmico・Rachel「終わったあとの眠くなる感じも、余計なこと考えないで済むから好きだったな」 プールの思い出

chelmicoによる連載「chelmicoのちいさなにっき」。Vol.39はRachelによる「プールの思い出」の巻。

プールに思い出がありすぎる。私、水泳習ってたよ。習い始めたのは小学3年生のとき。母から「バレエか水泳だったらどっちやりたい?」って聞かれてね。なぜその2択? って思ったけど母がそう言うなら、そうなんだろう。いまだになぜかは知らない。それでね、当時おてんば娘だった私からするとバレエは女の子! ってイメージがあってなんとなく恥ずかしかったから、水泳にするって言ったら、すぐに水泳に通うことになったよ。家の近くのバス停から送迎バスに乗って、スイミングスクールまで向かうんだけど、その道のりがとにかく不安だったな。これに乗ってれば、ちゃんと着けるの? とか。着いたとして、やっぱりそこでも一人で、どこで着替えていいのかとかどこで泳いでいいのかとか誰を頼っていいのかとか、なんにも分からないし。おてんばなくせに人見知りだからね。

でもいざ泳ぎ始めたらもっとちゃんと確実に一人になれたことに、すごく安心した記憶がある。たくさんの中の一人でいることより、水の中で完璧に一人でいることの方が安心するなんて、意外だよね。真っすぐに泳いでいればいいだけで、頭の中に好きな音楽がかかってて。学校では転校生で寂しくて、スイミングスクールでは新入りで寂しくて、そういうの全部忘れられるのが水泳の好きなとこだった。終わったあとの眠くなる感じも、余計なこと考えないで済むから好きだったな。そして私はとても良いスイマーだったので、そのあと17歳くらいまで水泳を続けたよ。特に良い成績を残したとかはないけど、小さな大会で金メダルをもらったり。それ以降なにかの1等賞になったことってない気がするから、私にとっては大切な思い出だね。金メダル、どっかやっちゃったけど。思春期に水着になるのが恥ずかしくなって、辞めちゃったんだけど、今だったらぜーんぜん平気だな。泳ぎてー。

チェルミコ 左・Rachel (レイチェル) 1993年生まれ、神奈川県出身。右・Mamiko (マミコ) 1996年生まれ、東京都出身。NEW EP『ati natuep』が7/24にリリース&全国ツアー「ati natu tour (zansyo)」も決定! 

※『anan』2024年7月10日号より。写真・幸喜ひかり ヘア&メイク・ナリタミサト

(by anan編集部)

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