目黒蓮主演「海のはじまり」好発進も視聴者モヤモヤのナゼ 「元カノの写真」がトレンド入り

AI要約

目黒蓮主演のドラマ「海のはじまり」がスタートし、初回放送が高い視聴率を記録している。しかし、一部の視聴者からは物議を醸す展開や違和感を指摘する声も上がっている。

脚本家やプロデューサーが再結集した今作は、新たな世界観を持ちながらも、展開がダラダラしがちな懸念があるとされている。

過去の作品同様に中身の充実が求められる中、視聴者の期待に応えられるかどうかが注目されている。

目黒蓮主演「海のはじまり」好発進も視聴者モヤモヤのナゼ 「元カノの写真」がトレンド入り

 Snow Man・目黒蓮(27)主演のドラマ「海のはじまり」(フジテレビ系)が1日にスタート。今作は目黒にとって初の月9主演で、目黒の存在を一躍世に広めた大ヒットドラマ「silent」の村瀬健プロデューサー、脚本家の生方美久氏、監督・風間太樹氏らが再結集して制作される作品ということで、放送前から視聴者の期待も高まっていた。

 そんな期待感もあり、初回放送はXの世界トレンド1位を獲得。初回見逃し配信は2日間で178.3万再生を突破し、「silent」が保持する1日間でのフジの歴代最高記録(161.8万再生)を上回るペースで伸びている。

 もっともドラマを絶賛する人ばかりではない。交際中の彼女・百瀬弥生(有村架純)がいるにも関わらず、7年前に別れた元カノ・南雲水季(古川琴音)の動画をずっと消せずにいる主人公の月岡夏(目黒)や、大学時代に水季が人工中絶同意書を書かせて堕胎したと思わせておきながら一方的に別れを告げ、密かに子どもを産んでいた設定が物議を醸している。「元カノの写真」などの関連ワードがトレンド入りした。

 さらに水季の葬式で突然、水季の娘である6歳の女の子・海(泉谷星奈)が夏の実の娘だと告げられ、後日、海が一人で自宅に訪ねてきて、実は以前も親子で密かに夏の家に来ていたことを明かす。最後に「夏くんのパパは、いつ始まるの?」というセリフを海が夏に投げかけるのだが、その展開にSNSでは《1話で、かなり怖い。彼氏は悪くない。勝手に産んだ彼女が悪い。ホラードラマ》《客観的に観たら酷い内容だったな。今のところどこにも共感できない》と、戸惑う声が多く上がっていた。

■シリアスな場面で呑気に「マヨネーズ取って」と繰り返す交際相手

「他にも一方的に別れを告げられた主人公を、元カノの母や同僚が寄ってたかって『何も知らないんですね』と責める流れや、彼氏にシリアスな電話がかかっているのに、呑気に『マヨネーズ取ってよ』としつこく言う有村架純さん演じる彼女の言動などに違和感を抱いた人も多かったようです。俳優の演技力のおかげで違和感を持たない人もいますが、登場人物の行動や心情に『なぜそうなる?』と引っ掛かる部分もあり、特に海の最後のセリフで逆に興醒めしたという人までいましたね」(ドラマ制作関係者)

 また生方氏が過去に脚本を務めた22年10月期放送の「silent」や、23年10月期放送の「いちばんすきな花」(ともにフジ系)のように、初回の世界観の構築やインパクト作りはうまいが、終盤になるにつれて、ダラダラした展開になるのでは……という懸念も視聴者にはあるようだ。

「生方さんの脚本は設定や大枠が毎回魅力的で、独特な台詞回しなど、作品としての雰囲気もしっかりあります。ただ、それに肝心の中身を伴わせるのが難しいのか、登場人物の心情や行動にリアリティーにいささか乖離が生まれてしまっている印象です。初回の強烈なインパクトと共に生まれた違和感が、今後回収されていくのであれば、名作になる予感もします。しかし、過去作のように個人の心情に焦点を置きすぎると、似たようなダラダラした展開が続き、視聴者がヤキモキする懸念も拭いきれません」(同)

 違和感の分だけ、視聴者へのインパクトは十分に残せたと捉えることもできるが、初回で一部視聴者が抱いたモヤモヤ感を解消することができなければ、脱落者が増えていく可能性もある。楽しみにしている視聴者のためにも、尻切れトンボにならないことを祈るほかない。

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 今年の夏ドラマも旧ジャニーズ事務所(現STARTO ENTERTAINMENT)のタレントが大勢出演しているが、これまでのテレビ界にあった「旧ジャニタレ抜きで番組を作れない」みたいな固定観念が薄れ始めている。

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