『366日』HYの歌詞から結末を予想 明日香&遥斗の“ハッピーエンド”に期待を込めて

AI要約

紗衣からの衝撃的な発言により、遥斗の記憶が戻ったのか、明日香との恋の行方が気になる『366日』の最終回を前に振り返る。

遥斗と明日香の関係、和樹や紗衣との関わりが深まりながらも複雑さを増す中、恋愛の不安や喜びを描いた楽曲「366日」とのシンクロが心を揺さぶる。

10話での展開が予想以上に動き出し、明日香の告白と遥斗の返答、和樹や紗衣の立ち位置が物語の大きな転機となる。

『366日』HYの歌詞から結末を予想 明日香&遥斗の“ハッピーエンド”に期待を込めて

「水野さん、本当は記憶戻ってますよね?」

 看護師の紗衣(夏子)からの衝撃発言が飛び出した『366日』(フジテレビ系)。遥斗(眞栄田郷敦)の記憶は戻ったのか、そして明日香(広瀬アリス)との恋の行方は……。今回は最終回を前に、これまでのエピソードを振り返りつつ、HYの楽曲「366日」の歌詞から本作の結末を考察していきたい。

 これまで遥斗のことを、ずっとそばで支え続けてきた明日香。その甲斐あって遥斗は少しずつ日常を取り戻すが、2人の心はなかなか思うように通じ合えないでいた。その一方で、遥斗に好意を寄せる紗衣は徐々に距離を縮めていく。高校時代から明日香への思いを隠し続けてきた和樹(綱啓永)もまた、明日香にそっと寄り添い続けるのだった。

 明日香と遥斗を中心に、莉子(長濱ねる)や智也(坂東龍汰)、和樹とのエピソードが描かれてきた本作は、毎話ごとのクライマックスで流される「366日」の歌詞がそれぞれの心情と見事にシンクロすることで、恋愛独特の不安定さやキュッと胸が苦しくなるような想いを視聴者の元に届けてくれた。『366日』は、ふとした気持ちの通じ合いに心が晴れる瞬間も、ちょっとしたすれ違いに押し寄せる悲しみも丁寧に描いてきたのだ。

 だが10話にきて、モヤモヤした不安は的中する。明日香がやっと素直に「好き」という想いを伝えたのに、遥斗は「(やりなおすことは)できない」と答えたのだ。さらにこれまで心のうちを明かさなかった和樹がついに「明日香が好き」と告白。同時に紗衣は遥斗に対して、「私も大阪に行ったらだめですか」とアプローチするのだった。不安定ながらも持ち堪えていた関係性はバランスを崩し、最終回で一気に動き出すことになりそうだ。

 そんな第10話は「366日」の歌詞の〈一人になると考えてしまう あの時 私 忘れたらよかったの? でもこの涙が答えでしょう? 心に嘘はつけない〉の部分を想起させる。まさに明日香にとっては、ここまで遥斗と過ごしてきた時間がお互いにとって「良いものだったのか」を考えてしまうような出来事となった。そして、思い切って伝えた好意は〈心に嘘はつけない〉という部分と共鳴する。そうなると物語のラストは、この歌詞に続く〈恐いくらい覚えているの あなたの匂いや しぐさや 全てを〉に繋がってくるのだろうか。

 だが、この後に続くのは〈別れているのにあなたの事ばかり〉という悲しい言葉。

 ここにきて、突然のバッドエンドを予想させる流れに、明日香と遥斗を応援してきた視聴者も心中穏やかではないだろう。これだけの経験を共に重ねてきた2人が、ここで別れてしまうとは絶対に考えたくない。もしも紗衣が指摘した通り遥斗の「記憶が戻った」のなら、それこそ遥斗はかつてのキラキラした日々を思い出して、これからさらに明日香との仲を深めてもいいはずだ。

 誰もが抱える恋愛の疑問や不安。明日香のように私はこれで良かったのだろうかと自問しながら人と向き合い、愛されようとするのは難しいことだ。だが『366日』は、これまで様々な視点から人の愛を描いてきた。莉子や智也のように思わぬ遠回りをすることもあれば、和樹のように大人になってから秘めていた想いを打ち明けることも。

 だから明日香と遥斗の恋がたとえ一度終わったとしても、そこからさらに長い年月をかけて結ばれるような結末になることだってあるのではないか。HYの優しい歌声に癒されながら明日香と遥斗の幸せな未来を見届けたい。