アニメ最終決戦までに振り返りたい!『鬼滅の刃』でこれまでに描かれた「衝撃的な死」

AI要約

『鬼滅の刃』は、人々の想いや積み重ねが丁寧に描かれており、それぞれが亡くなった時の儚さなどが感じられる作品である。

一般人の衝撃的な死から始まる作品では、幸せの絶頂から叩き落とされる状況が見ていて辛くなる展開が描かれている。

アニメでも最終決戦が近づき、これまでの衝撃的な死を振り返ることで、忘れかけた記憶や感情も蘇る。

アニメ最終決戦までに振り返りたい!『鬼滅の刃』でこれまでに描かれた「衝撃的な死」

 吾峠呼世晴氏による『鬼滅の刃』(集英社)は、5月から「柱稽古編」がスタートし、再び話題になっている。本作が非常に多くの人々に愛される作品になったのは、単なる勧善懲悪の物語ではないからだろう。

 本作ではたくさんの人の想いやその積み重ねが丁寧に描かれているからこそ、それぞれが亡くなった時の儚さなどを感じられる。さらに、多くの人間や鬼の死を乗り越えて炭治郎が強くなっているのは間違いない。それだけ心情を大事にして作っているのも伝わってくる。

 そこで今回は、そんな人や鬼についての死について振り返っていこうと思う。アニメでも最終決戦間近となった今、これまでの衝撃的な死を見返すことで、忘れかけた記憶や感情もよみがえるはずだ。

 まずは一般人の衝撃的な死から紹介していきたい。『鬼滅の刃』は終盤に向かうにつれて、鬼殺隊と鬼だけの戦いになってくる。それだけ脅威とされる鬼の退治が進んだということでもあるが、作品の序盤では一般人がかなり被害にあっていた。

 その中の一人が、結婚を控えていた里子という女性である。これは炭治郎の初任務のエピソードなのだが、里子が鬼に殺される直接的な描写はない……。しかし、彼女の婚約者である和巳と沼の鬼のやりとりを通じて、むごたらしく殺されたという事実が伝わってくるのだ。

 沼の鬼は16歳の娘ばかりを好んで狙って喰べる鬼で、喰べた娘の装飾品をまるで戦利品のように持ち歩いていた。和巳は沼の鬼に対して里子を返すように話すも、「この蒐集品の中にその娘のかんざしがあれば喰ってるよ」と言い返されてしまう。

 蒐集品の中には里子が身につけていたリボンがあり、和巳は愛する人が鬼に喰われたと突きつけられ絶望した。これにはゾワッとしてしまう……。直接死の描写がされているわけではないが、いろんなことを想像してしまうからだ。

 本作では一般人のさまざまな死が描かれているが、幸せの絶頂から叩き落とされる状況は見ていて辛くなってしまった。