<情熱大陸>俳優・アーティスト/松下洸平 どれだけ売れても…胸には不安ばかり 芝居も音楽も あえて二兎を追う理由

AI要約

松下洸平の柔らかな魅力と多彩な活動について紹介。

俳優としての成功と音楽活動の両立に奮闘する松下の姿を描く。

苦い経験を経て今、表現する場を大切にする松下の姿を描く。

<情熱大陸>俳優・アーティスト/松下洸平 どれだけ売れても…胸には不安ばかり 芝居も音楽も あえて二兎を追う理由

 柔らかなたたずまいと、全身からにじみ出る「いい人」感。俳優・松下洸平の雰囲気を端的に伝えるなら、そんな表現がピッタリくる。その松下がドキュメンタリー番組「情熱大陸」(MBS製作著作/TBS系全国ネット、6月9日午後11時~)に登場する。

 2019年にNHK連続テレビ小説「スカーレット」への出演で人気に火がつき、今やドラマ・映画・CMなど様々な媒体で求められる存在となった。親しみやすいけれど、身近にいそうでいないキャラクター……包み込むような優しい笑顔に癒される人も、少なくないはずだ。

 一方で彼は「音楽アーティスト」としての顔も持つ。2021年のデビューから着実にファンを増やし、昨年末に2枚目のフルアルバムをリリース。今年の1月から自身最大規模となる全国ツアーも開催された。

 俳優とアーティスト、二兎を追うと決めたのは松下自身。「どちらも胸を張っていいものができたと言えるようにしたい」と語る眼差しには、表現者の決意が光る。その日常は、想像以上に目まぐるしいものだった。とある一週間のスケジュールを見てみると、全国ツアーリハーサル、全国ツアー神奈川公演、TBSドラマ「9ボーダー」衣装合わせ、NHK大河ドラマ「光る君へ」撮影、全国ツアー仙台公演…といった具合。決して器用に切り替えのきくタイプではないというが、一つ一つに常に全力投球。

 そんな松下から、取材中に意外な言葉を聞いた。

「自分の才能の限界ってわからないから、不安です…」

 順風満帆に見えるが、俳優として名が売れる前には苦い経験もしている。歌手になることを夢見て、21歳のときに最初のCDデビューを果たすも、思うような結果を残せず2年ほどで挫折。ライブに観客が一人だけ、ということもあったそうだ。「こんなはずじゃなかった…」そこから15年を経た今、「表現する場」があることのありがたみを日々感じている。

 だからこそ知りたくなった。松下はどのように「自分」と向き合ってきたのか?表現することにかける37歳の、知られざる胸の内--。

<プロフィル>松下洸平(まつした・こうへい) 1987年3月6日生まれ、東京都出身。美術系の高校を卒業後、音楽の道を志して作詞・作曲を始め、2008年にCDデビュー。その後、ミュージカルのオーディションに誘われたことをきっかけに俳優としての活動を開始。舞台での演技が評価され、2019年には読売演劇大賞杉村春子賞・優秀男優賞、文化庁芸術祭演劇部門新人賞を受賞。2019年にNHK朝の連続テレビ小説「スカーレット」でヒロインの夫、八郎役で人気を博す。俳優としての活動の傍ら、2021年にシングル「つよがり」で再デビューを果たし、2024年には東京ガーデンシアター2daysを含む自身最大規模の全国ツアーを開催。近年の出演作に映画「ミステリと言う勿れ」、ドラマ「合理的にあり得ない」、「最高の教師~1年後、私は生徒に■された~」「いちばんすきな花」など。2023年には、エランドール賞新人賞を受賞。日本テレビ「with MUSIC」ではアーティストナビゲーターを務め、NHK大河ドラマ「光る君へ」、TBS「9ボーダー」など多数の話題作に出演。