村上春樹 人生をもう一度やり直したい?「小説家的には、人生なんて一回で十分です」

AI要約

村上春樹さんがディスクジョッキーを務めるTOKYO FMのラジオ番組「村上RADIO」で、マット・デニス特集がオンエアされた。マット・デニスの作品や経歴について紹介され、チェット・ベイカーやジョー・スタッフォードとの関連も語られた。

ラジオ番組では、マット・デニスの曲「Everything Happens To Me」や「Little Man With A Candy Cigar」が紹介され、それぞれの魅力やエピソードが紹介された。

マット・デニスの音楽は、ジャズ・ミュージシャンや歌手に愛される美しいメロディーと、コミカルな歌詞が特徴的であり、様々なアーティストによってカバーされている。

村上春樹 人生をもう一度やり直したい?「小説家的には、人生なんて一回で十分です」

作家・村上春樹さんがディスクジョッキーをつとめるTOKYO FMのラジオ番組「村上RADIO」(毎月最終日曜 19:00~19:55)。5月26日(日)の放送は「村上RADIO~マット・デニス・ソングブック~」をオンエア。「ソングブック」シリーズ第4弾は、作曲家にしてピアニスト、アレンジャー、そして歌手としても活躍したマット・デニス特集。この記事では、後半2曲とクロージング曲、今日の言葉について語ったパートを紹介します。

「エンジェル・アイズ」と並んで有名なマット・デニスの作品がこの「Everything Happens To Me」です。実にいろんなことが僕の身に降りかかる、人生はうまくいかないよ……というコミカルな曲なんですけど、メロディーが美しくて、ジャズ・ミュージシャンに愛好されています。オリジナルはフランク・シナトラをフィーチャーしたトミー・ドーシー楽団の演奏ですが、チャーリー・パーカーの「ウィズ・ストリングズ」での演奏、セロニアス・モンクのユニークなソロ演奏、どれも実に素敵です。でも、今日はチェト・ベイカーの歌で聴いてください。トランペットもベイカーです。

“ ゴルフの予定を入れると必ず雨 

パーティーを開けば、上の階から苦情が来る

風邪を引いたり、電車を逃したり、そんな具合

まったくいろんなことが僕の身に降りかかる ”

チェト・ベイカーもひいきにしているかもね。

ジョー・スタッフォードもトミー・ドーシー楽団専属の歌手でした。彼女はその前からマット・デニスと組んで仕事をしていて、彼女の推薦でマットはドーシー楽団に抜擢(ばってき)されたということです。そして座付きのソングライターとして楽団のためにヒット曲をほいほいと書きまくります。

この「Little Man With A Candy Cigar」もそんな曲の中の1つです。キャンディーの葉巻を口に加えた小さな坊や。大人の真似をして気難しい顔をしています。でもいいのよ、好きなだけ空想に耽っていれば。あなたのお父さんも、昔はそれと同じ事をしていたんだから。

ジョー・スタッフォードがバラードを優しく歌い上げます。