大阪・ミナミのラーメン店の看板の龍、「尾」を撤去へ 訴訟敗訴で

AI要約

大阪・ミナミにあるラーメン店の立体看板が問題となり、看板の一部が撤去されることになった。設置から約30年が経過した立体看板について、最高裁への上告を断念し、8月下旬に尾の部分が切断されることが決定した。

不動産会社が土地の所有権を妨害しているとして提訴し、一、二審で敗訴が確定。店側は裁判手続きの負担を理由に上告を断念し、看板の一部撤去が決定された。

店側は立体看板を愛されるミナミの風物詩として守りつつ、ミナミの文化を維持していく決意を示している。

大阪・ミナミのラーメン店の看板の龍、「尾」を撤去へ 訴訟敗訴で

 大阪・ミナミにあるラーメン店「金龍ラーメン」の龍の立体看板をめぐり、看板の「尾」の部分が撤去されることになった。隣接する土地にはみ出ているとして、土地を所有する不動産会社が撤去を求めて提訴。一、二審で敗訴した店側が14日、最高裁への上告を断念したと発表した。

 問題になった立体看板は1992年ごろに設置された。大阪高裁判決は、看板の尾の部分や店の外壁のひさしは「(不動産会社の)土地の所有権を妨害していた」と判断し、一審・大阪地裁判決と同様、いずれも撤去するよう命じた。

 店を運営する「金龍製麺」の担当者は「国内外から多くのお客様にご来店いただいているなか、お客様に真摯(しんし)に向き合うため、負担のかかる裁判手続きを続けることは難しいと判断した」と説明。尾の部分は8月下旬にも切断する予定という。

 担当者は「大変残念だが、これからもミナミの風物詩として愛されてきた立体看板の価値を守り、ミナミの文化を守ることに貢献していきたい」と話した。(大滝哲彰)