NITE、硫化物系全固体電池の試験評価に向けた新実験棟「MIDDLE チャンバー」を新設

AI要約

NITEは新たな実験棟「MIDDLE チャンバー」を竣工し、大型蓄電池システムの試験を可能にした。

施設は硫化物系全固体電池の試験も行え、2024年10月以降に共同試験の受け入れを開始する予定。

MIDDLE チャンバーは安全な試験を車載状態で行える施設であり、産業と協力してルール整備を進め、カーボンニュートラル社会の実現に貢献する。

NITE、硫化物系全固体電池の試験評価に向けた新実験棟「MIDDLE チャンバー」を新設

 NITE(製品評価技術基盤機構)は5月20日、大型蓄電池システムの試験評価業務を行なう試験施設であるNLAB(National LABoratory for advanced energy storage technologies)に、新たな実験棟である先端技術評価実験棟「MIDDLE チャンバー」を竣工、MIDDLE チャンバーのある大阪事業所で開所式を開催した。

 新設されたMIDDLE チャンバー(Multiple Innovation Directive Development and Leading-edge Evaluation Chamber)は、次世代蓄電池として期待される硫化物系全固体電池について、通常のEV(電気自動車)やバス・トラック等の大型EVに搭載した状態で試験も可能な国内唯一の施設。今後、全固体電池の試験実施に向けた準備、トレーニングを2024年度上半期に行ない、2024年10月以降に事業者等からの共同試験の受け入れを開始する予定。

 これまで、NITEでは既設の多目的大型実験棟「ラージチャンバー」を利用し、主に定置用を中心とした大型蓄電池システムの試験評価を実施してきた。

 新設のMIDDLE チャンバーは、既設のラージチャンバーの能力を保持しつつ、排煙処理において、硫化水素ガスの処理を可能とし、硫化物系全固体電池など次世代蓄電池の試験を安全に行なえるとともに、車載状態での試験が可能という点を特徴としている。

 今後、NITEでは、MIDDLE チャンバーを蓄電池産業の業界団体や事業者と協力しながら活用することで、安全性基準や評価手法の開発など、国内製品が世界市場でリードできるようなルール整備を行ない、カーボンニュートラル社会の実現に貢献していくとしている。